血液浄化法(透析)のご案内
当院の血液浄化療法センターは完全個室26床+3床、準個室12床、そしてフロアには22床と最新鋭の透析システム装置にて血液透析をしております。その透析装置は水処理装置をはじめ透析液供給装置から透析装置本体まで一括管理できるシステムを導入。また、透析液配管の熱水消毒による透析液清浄化対策を徹底、全装置に自動化。一連のシステム全体の管理には、専門のスタッフがチームを組み、各部屋に赤外線モニターを設置し、穿刺肢に漏血センサーで睡眠中の事故を防止。安全な透析に心がけています。また車両による送迎もおこなっておりますのでお気軽にお問合せください。
透析には一般的に次のような透析がございます
1.長時間透析
週に18時間以上の透析を行います。週3回なら1回6時間以上、隔日なら1回5時間以上といったスケジュールで行う透析です。透析時間を延ばして十分な透析を行うことで、より多くの老廃物が排出されたり十分な除水が行われたりします。血圧が正常値となって降圧薬が不要になる患者や、貧血が改善して造血ホルモンの使用量が減ったり、リンやカリウムの吸着薬が減量、不要となる患者もいます。また、時間をかけて緩やかに除水することから、急激な血圧低下を防ぐことができ無理のない透析につながります。
2.オーバーナイト透析
夜間の睡眠時間を利用して7~8時間透析を行います。一般的に21時~23時ごろから透析を開始し、朝の5時~7時ごろまで行います。透析を開始して寝てしまえば、透析時間を短く感じます(体感透析時間は1~2時間ぐらいともいわれています)。長時間透析となるので、緩やかな除水ができ、透析中の血圧が安定したり、より多くの老廃物が除去できるといったメリットがあります。また、就業している患者にとっては日中の就業時間を確保できるというメリットもあります。
3.在宅血液透析(HHD)
透析施設と同じ機器を自宅に設置し、医療施設の指示に従って自分で透析を行います。在宅血液透析を行うには、患者および介助者が医療施設において十分な教育訓練を受ける必要があります。好きな時間に透析をすることができ、回数も自由に決められるので頻回や長時間の透析も可能です。現在、日本で在宅血液透析を行っている患者は全透析患者の0.1%(2012年末調査)調査ですが、年々増加傾向にあります。
在宅血液透析の治療効果として、合併症の減少、心機能の向上、むずむず脚症候群(レストレッグス症候群)やかゆみの軽減など体調の良好化が挙げられます。透析前に行う機器の準備から自己穿刺、透析中の機器や体調の管理、透析後の片づけなど透析施設が行うことを全て自分で行うため、自己管理や自己決定がきちんとできる方に向いています。また、透析中は必ず身近に介助者がいることが義務付けられています。